旧式吊り編み機が生み出す至極の着心地

秋冬のトップスでは定番アイテムのスウェット。
ネルシャツやサーマルと共に、この時期の人気のアイテムです。

スウェットと言う呼び名は、本来この生地をさす言葉であり直訳すると「汗」という意味になります。
正式な名称は(sweatshirt)スウェットシャツで、スウェットパンツとのセットアップで着用するアメリカのスポーツウェアがルーツになっています。
コットンが使われるまでは、ウール素材が主流でしたが、スポーツやトレーニングで着用する際に、保温性だけではなく汗をかいた時の吸湿性や快適な着心地までも考えてコットンを用いて作られたのが始まりで、名称に「sweat」という言葉が使われているのもこれが理由です。

フラットヘッドのスウェットは、1950年代前後のヴィンテージをモチーフにしている物が多く、ヴィンテージスウェットに見られるディテールも取り入れています。
そんなディテールや独自の拘りを幾つかご紹介します。

 

■ガゼット(通称:前Vタイプ)


首元に付く3角形の生地はガゼットと呼ばれています。
また、前身頃だけにガゼットが付くものは、前Vと呼ばれています。

何のために付けられているのか?

良く耳にするのは、この部分で汗を止める「汗止め」の役割と言う説があります。
実際に汗止めとしての機能があるのかは、少々疑問があります…。
もう一つの説は着用時に頭を通しやすくするために、伸縮性の高いリブ生地を取り付けているというもの。
実際に着用してみると、こちらの説のほうが理に適っているような気はします。

しかし…
フラットヘッドは、ヴィンテージをただ真似るのではなく、良いところを参考にしつつも更なる改良を加えます。

 

■3本針の1本外し®


お分かり頂けるでしょうか?
ネックのリブの縫製には、定番のTシャツ「THCシリーズ」にも使用する「※3本針の1本外し®」を施しています。
着用時の伸縮性を高めるためのガゼットに、首周りの伸びを軽減する20番綿糸による3本針の1本外しを融合。
相反するような仕様を組み合わせていますが、実はバランスよく融合されています。
三角形のガゼット部分は、首周りのリブと同じ生地を使用しているため、着用の際に頭を通す時にもバランスよく広がります。
3本針の1本外しにも、スウェット生地同様に綿糸だけを使用しているため、生地への馴染みが良く、最初の着用で多少力を入れて引っ張っても生地や縫製糸のどちらかだけに負担が掛かる事もありません。
また、洗濯乾燥した際に、リブだけでなく生地の縮みを同調させる3本針の1本外しの効果を、ガゼットの生地が更に高める役目も果たしてくれます。
ヴィンテージスウェットと、ヴィンテージTシャツの良いところをミックスした新たなディテールと言えます。
※「3本針の1本外し」は株式会社フラットヘッドの登録商標です。

 

■吊り生地への拘り


スウェットの生地には旧式吊り編み機で編み上げた「吊り生地」を使用しています。
現在、ヴィンテージスウェットと呼ばれている1940年代~1960年代頃のスウェットもこの編み機を用いて作られている物が大半です。
1960年代頃までは日本国内でも9000台以上の吊り編み機が稼働していましたが生産効率の低さを理由に1960年代頃から台数は減少し現在、国内で稼働している物は300台程度だと言われています。
一日に編み上がる生地は、着数にして10着に満たないスピードでゆっくりと編み上がっていきます。糸にテンションを掛けないため「空気を一緒に編む」と言われます。
実際に着用すると、その意味は温かさと共に実感出来ます。
そして、洗濯乾燥を繰り返しても硬くなり難いのが特徴で、長年着用しても着心地の良さを継続して楽しめるだけではなく、着込むほどに風合いが増していくのもこの生地の魅力です。

 

■裏パイル


同じ編み地であるTシャツとスウェットの一番の違いは、裏面のパイル地です。
パイルとはループ状の糸で、身近な物だとタオルに近い感じだと思います。
旧式吊り編み機で編み上げた生地は写真の様なパイル地になっています。
保温性はもちろんですが、吸湿性が高いのも特徴です。

 

■裏起毛


こちらは裏起毛と呼ばれるタイプ。
パイル地の糸を毛羽立たせることで、フリースの様な仕上がりになります。
裏パイルよりも保温性が高く、生地の膨らみも増します。
より保温性に特化した仕上げです。

 

■染み込みプリント


生地に染料を染み込ませて柄を入れる「染み込みプリント」
染料が染み込んで色がついているため生地に馴染んだ質感と、着込むほどに生地と共に程良く色が薄まり、味わいを増していく風合いの変化も特徴です。
ヴィンテージスウェットでも最も多く使われていたプリント技法です。

 

■抜染プリント


黒やネイビーなどの濃色の生地に用いる「抜染プリント」は、抜染剤を使用し生地の色を脱色しながら同時に色を入れていく技法で「着抜」とも呼ばれます。
濃色の生地でもプリントの発色が良く、染み込みプリントと同様に生地に馴染んだ質感と、着込むほどに生地と共に味わいを増していきます。

 

■フラットシーマ(4本針扁平縫い)


綿糸での縫製に優れた、1960年代のUnion Special社製のフラットシーマによる縫製。
フラットシーマで縫製することで縫製部の凹凸がないのも特徴ですが、スウェットの場合、生地の接合部に程よい毛羽感が現れる事で、味わいのある縫い目に仕上がります。
伸縮するスウエット生地に馴染みやすく、長年の着用でも糸切れや解れも起きにくい縫製仕様です

 

雪柄スウェット


四角いパネル状に裁断した生地を肩の部分にはめ込み、雪の結晶の様な幾何学模様をプリントしたスウェットです。
1950年代~60年代頃に作られた物が多く、ヴィンテージでは現存数も少ないレアアイテムでもあります。雪柄を施したノルディックセーターからヒントを得て作られたと言われています。

 
1枚で仕上げるパネルプリント

フラットヘッドの雪柄スウェットは、パネル部分の作りに拘りを持っています。
ヴィンテージを含む多くの物が、肩の頂点で生地を繋ぎ縫い合わせているのに対しフラットヘッドは1枚のパネルで仕上げています。
1枚で仕上げる事で、柄が途切れずに表現できるため見た目もより綺麗になりますがボディのサイズごとにバランスを考えた柄の配置など、非常に手間の掛かる作りでもあります。

 

パーカー


スウェット共に人気のアイテムであるパーカー。
パーカーも馴染みのある呼び名ですが、これは和製英語であり日本ならではの名称です。
正式にはhooded sweatshirt(フーデッドスウェットシャツ)という名称があります。
日本で使われる「パーカー」の語源は、カナダ北部の先住民族であるイヌイットが着用する、アザラシの毛皮などを用いたフード付きの防寒具(parka)パルカが元になったと言われています。

 
コットン製平紐

フード部分には雰囲気の良い、コットン製の平紐を使用しています。
紐の素材や形状だけでも、製品自体の雰囲気は全く違う物になります。

 
オリジナルジッパー

ジッパータイプのパーカーやスウェットには、TFHの刻印を入れたオリジナルジッパーを使用しています。

 
テーピング

ジッパーの裏側は、強度のあるヘリンボーンのコットンテープで生地の断面をテーピングしています。
ジッパーを開けて着用した際も、生地の断面が見えない美しい仕上がりになるだけではなく、この部分の生地に開閉による負担が掛かり難い仕様です。

 
特殊2本針縫製

2本針のミシンで縫い上げる際、2本の縫製糸の間の生地を盛り上げて膨らみを持たせています。生地の膨らみにより縫製糸が擦れにくくなり、長年の着用でも糸切れを軽減します。
また、着込んだ際に生地が程よく退色した際も、膨らみの両サイドに色が残りやすくメリハリのある色合いが生まれます。

 

今回ご紹介したスウェットの拘りは、ほんの一部です。
まだまだご紹介したい内容は山ほどありますが、実際に着用して体感して頂くことでスウェットの魅力を実感して頂く事が一番だと思います。
是非、フラットヘッドのスウェットの着心地をお楽しみ下さい♪

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