ジーンズ特集 Vol.3

ジーンズを選ぶ基準は?

 

3回目となるジーンズ特集、過去2回の特集では、縫製の拘りや色落ちなどの経年変化についてお話してきました。

過去2回のコラムはこちら。


ジーンズ特集 Vol.1


ジーンズ特集 Vol.2

 

今回の特集では、ジーンズならではのパーツについてお話ししたいと思います。
 
 

表も裏も鉄素材


ジーンズのフロント部分に使用する金属製のボタン。
昔から多くのジーンズが金属のボタンを使用していますが、フラットヘッドのジーンズではオリジナルの鉄製ボタンを使用しています。
良く目にする金属ボタンは、鉄以外の素材が使われているのが一般的です。
もちろん鉄以外の素材でも素晴らしいボタンは沢山あります。

では何故、鉄製ボタンに拘るのか?

シンプルに言うと「とても雰囲気が良いから」です。

鉄は経年変化の現れる素材です。色落ちして経年変化の表れるジーンズの生地と共に鉄製ボタンにも経年変化が起こります。
鉄の変化というと錆びを連想される方もいると思いますが、ボタンに使用する鉄は衣料品としての使用を考え、防錆を施しているため簡単に錆びるようなことはありません。
穿き込む事により、むしろ光沢感と黒みを増して、美しく重厚な雰囲気へと変化していきます。
 


さらに、フラットヘッドではボタンの裏側のタックと呼ばれるパーツも鉄製にしています。
実は裏側のタックまで鉄製に拘るメーカーは意外と少ないです。
表のボタンと裏のタックが生地を挟み1つになる事で、初めてボタンとして成立します。
素材を統一する事で、ボタン自体の強度も損なわず見えない裏側まで雰囲気の良い仕上がりとなります。
 

径の大きなオリジナルリベット


ジーンズならではの金属パーツであるリベット。
リベットには「鋲」と言う意味があり、金属などを接合するパーツにも同様の名称が使われています。
ジーンズは金属ではありませんが、元々はワークウェアとして誕生した歴史があり
強度のあるデニム生地と縫製、それを補うためのリベットが用いられていました。
縫製した部分を更にリベットで挟み込む事により、負担の掛かるポケット口を破れにくくするために考え出された物でした。

上の画像は2本のジーンズのリベットを比較したものです。
手前は現在使用しているフラットヘッドのオリジナルリベット、奥に見えるのはフラットヘッドが初期のジーンズに使用していたリベットです。
画像では解りにくいかもしれませんが、現在使用しているリベットは径が大きく中央の芯の部分も太くしっかりとしています。
適切な表現ではないかもしれませんが、初期のジーンズに使用していたリベットは、一般的に良く使われている物です。
現在、ヴィンテージと呼ばれている古い物にもそのリベットに近い形状、サイズが用いられていました。
フラットヘッドのジーンズでは主に14.5ozという厚みのデニム生地を使用しています。
ヴィンテージジーンズに使われていた生地よりも、厚くコシが強いのも特徴です。
コシが強く、厚みのある生地をしっかりと挟み込み強度を持たせるために、一般的なサイズのリベットよりも大きく、強度のあるリベットを求めこの様なサイズと形状のリベットを完成させました。
 


画像は1年ほど穿き込んだジーンズのリベットです。
素材に使用する銅が酸化して雰囲気を増しています。
リベット付近の糸や生地もダメージが無くしっかりと守られているのがわかります。


こちらはリベットの裏側です。
リベットは2つのパーツに分かれており、表と裏で生地をしっかりと挟み込んでいます。
奥は新品の状態、手前は穿き込んだ物です。
表と同様に、良い雰囲気が出ています。
 

鉄が隠れた隠しリベット?


バックポケットの強度を高めるために使用される隠しリベット。
更に高い強度を求め、リベットの脇ギリギリを縫製しているのもフラットヘッドジーンズの特徴です。
隠しリベットはポケットの生地に隠れているため、表側からは見えない物ですが、裏側を見るとリベットが付いている事を確認できます。
この隠しリベット、画像では銅製に見えますが、実は、表面に銅メッキを施した鉄製です。
鉄製にする事で、強度が高く取れにくい隠しリベットになるのは勿論ですが、穿き込んだ際の経年変化も独特です。


画像は、1年ほど穿き込んだジーンズの隠しリベット。
酸化する事で表面の銅メッキの風合いも変化していますが、銅の下に隠れる鉄が影響する事で黒みのある重厚な経年変化が現れます。
また、通常の隠しリベットよりも丸みがあり、厚く膨らんだ形状のため、
両サイドの縫製糸がリベットの膨らみに守られ、糸切れがしにくくなっているのも特長です。
 

知らぬ間に、風合い増します革パッチ


ベルトループの隣に付く革パッチも、ジーンズならではのパーツです。

ブランド名、品番、ウエストのサイズなどが表記される部分です。
フラットヘッドのジーンズに使用する革パッチは、洗濯乾燥による革の収縮を抑えるために防縮加工を施しています。
着用時にベルトを巻くと見えなくなってしまうパーツですが、この部分も経年変化により風合いを増していきます。
画像は牛革を使用した革パッチです。
経年変化は緩やかですが、長年の着用で革の風合いも確実に変化していきます。
現在のラインナップで最も古いデザインの革パッチであり、lot.3005だけに使用されています。


こちらは山羊(ヤギ)の革を使用した、通称ゴートパッチ。
表面に現れた革特有のシボ感が特徴的なパッチです。
フラットヘッドのジーンズで、最も多くのモデルに使用している革パッチです。
経年変化により味の出やすい素材ですが、革自体もしなやかなため、劣化もし難いのが特徴です。
 
 

まだまだ続くジーンズへの拘り。
次回はウォバッシュデニムなどについてお話ししたいと思います。

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